錯体化学研究室 - Ueno & Muraoka Laboratory -

 
   
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新しい結合の探索

身の回りには数千万種類もの数多くの物質が存在しますが,それらはわずか100種類余りの元素からできています。多様な化合物が形成可能なのは,原子と原子を結びつける「結合」によって,多くの原子を,規則正しく並べる事ができるからです。また「結合」には,単結合,二重結合,三重結合,配位結合のように,いくつかの種類があります。つまり,原子と結合の組合わせの結果として,多くの種類の化合物を生まれてくるのです。

「結合」は化合物の性質を決める重要な鍵です。炭素と酸素の結合がなければアルコールはできませんから,ビールもお酒も存在できません。化合物の性質は,結合によって決まるといっても過言ではありません。見方を変えると,まだ知られていない結合を創り出す事ができれば,今までとは全く違う性質を持つ化合物を創り出す事ができます。

私たちは,「新しい結合を見つける」ことを目標に研究を行っています。

 

金属−典型元素結合の可能性

化学の長い歴史の中で,様々な結合が見つかってきました。しかし,まだ見つかってない結合,見つかったばかりの結合も数多くあります。例えば,ケイ素−ケイ素三重結合ができたのは2004年の事です。また,ケイ素−酸素二重結合は,まだできてません。これらは典型元素と呼ばれる元素同士の結合ですが,実は遷移金属元素と呼ばれる元素と典型元素の結合には,さらに多くの未知の結合が眠っています。

そこで,私たちは,遷移金属と典型元素の結合を含む「錯体」,「有機金属化合物」,あるいは「無機金属化合物」と呼ばれる化合物の研究を行っています。

 

新しい遷移金属−典型元素結合を創り出す

私たちの研究室では,金属−典型元素間に新しい結合を持つ化合物の研究を行っています。特に,遷移金属と13および14族元素(主にガリウム,インジウム,ケイ素,ゲルマニウム)との結合に着目し,遷移金属と典型元素との間に多重結合を持つ化合物あるいは典型元素−水素σ結合が遷移金属に配位した化合物などの合成,構造,反応性,物性を研究しています。すでに金属−ケイ素,金属−ゲルマニウム,金属−ガリウム二重結合,ガリウム−水素−金属3中心二電子結合などを創り出しました。

新しい結合の性質はわからない事がいっぱいです。日々新しい発見に満ちています。これらの結合の性質を明らかにし,結合の性質を活かした新しい材料の創製を目指した研究を行っています。また,さらに新しい結合を探して,日夜チャレンジを続けています。